安全対策の実施状況・評価

安全な長期運転に向けた経年劣化管理の取組

 ATENAは、「安全な長期運転に向けた経年劣化管理の取組」として、従来の取組を強化する以下の3分野に関する各原子力事業者(以下、「事業者」という)が行う改善策(安全対策)の実施状況を確認、評価する。

<物理的な劣化に関するもの>

 ・長期停止期間中の経年劣化管理

<非物理的な劣化に関するもの>

 ・設計経年化管理

 ・製造中止品管理

1. ガイド文書発行

 以下の3分野のガイド文書を発行。

①:ATENA 20ME02Rev.0)プラント長期停止期間中における保全ガイドライン(2020年925日発行

②:ATENA 20ME03Rev.1)設計の経年化評価ガイドライン(2023年6月6日改定)

③:ATENA 20ME04Rev.0)製造中止品管理ガイドライン(2020年9月25日発行)

2. 安全対策の実施要求

 ガイド文書発行に合わせ、事業者に各ガイド文書に示される安全対策の実施を要求。(2020年9月25日お知らせ

  1.  実施計画の確認

①プラント長期停止期間中における保全ガイドライン

・本ガイドライン添付資料①~③に対する事業者が行う安全対策の実施計画、及び本ガイドライン別添Aで示した保全ポイントに対して事業者がセルフチェックした結果を確認し、取りまとめを実施。(2021年2月24日お知らせ

②設計の経年化評価ガイドライン

・事業者が行う安全対策の実施計画を確認し、取りまとめを実施。(2021年2月24日お知らせ

・ガイドラインの改定に伴い、事業者が行う安全対策の実施計画の見直しを求め、その内容を確認し、取りまとめを実施。(2023年12月8日お知らせ

③製造中止品管理ガイドライン

・事業者が行う安全対策の実施計画を確認し、取りまとめを実施。(2021年2月24日お知らせ

4. 安全対策実施状況の確認、評価

①プラント長期停止期間中における保全ガイドライン

 事業者の安全対策の実施状況について確認、評価を実施。(2021年7月30日お知らせ

②設計の経年化評価ガイドライン

 事業者の安全対策の実施状況について確認、評価を実施。(2023年12月8日お知らせ

③製造中止品管理ガイドライン

 事業者の安全対策の実施状況について確認、評価を実施。(2022年5月18日お知らせ

<更なる取組>

 ATENAは、長期停止期間中の経年劣化管理に加え、プラント運転中も含めた経年劣化管理についても、80年認可が行われている米国の知見などを参考に、経年劣化評価に関する知見拡充事項を纏めた技術レポート「ATENA 21ME01Rev.0)安全な長期運転に向けた経年劣化に関する知見拡充レポート」を作成し、2022325日に公開した。

検討した結果について、ATENAは以下のとおり学協会・研究主体・事業者へ提言等を行う。

・米国最新知見を参考に検討した経年劣化事象の整理結果のうち、日本原子力学会「原子力発電所の高経年化対策実施基準:2021」の附属書Dに記載がない事項については、同基準への反映の検討について、日本原子力学会へ提言を行っていく。

・取替困難機器における、60年を超える経年劣化評価の知見拡充が必要な照射脆化に関する事項については、PLM研究推進会議(電力中央研究所/事業者/メーカー等にて構成される会議体)に対し、必要な研究の計画・実施を要請すると共に、進捗をフォローしていく。

・事業者に対しては、本レポートの知見を提供し、高経年化対策での活用を促す。

<その他:経年劣化評価の概要資料>

 経年劣化事象のうち、長期運転に際して着目すべき事象の1つである中性子照射脆化について、専門家でない方々にも分かりやすい資料で御理解頂けるように、概要をまとめました。

2022年11月30日 資料掲載

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