原子力事業者は、福島第一原子力発電所事故以降、新規制基準に的確に対応することはもとより、事故の反省と教訓を踏まえ、「原子力のリスクにゼロはない」との考え方の下、原子力安全推進協会(JANSI)や電力中央研究所・原子力リスク研究センター(NRRC)と連携しながら、様々な安全対策を導入しており、安全性を高めたプラントが順次再稼働しています。
将来にわたってバランスのとれた電源構成を追求するためには、原子力発電所の更なる再稼働と安全かつ安定的な稼働、ならびに次世代革新炉の開発・設置を進めて原子力を最大限活用することが不可欠です。
当協議会は、原子力産業界全体の知見・リソースを効果的に活用し、規制当局等とも対話を行いながら、原子力エネルギーの持続的な活用のために、規制の枠に留まらない自律的かつ継続的な安全性の向上と原子力施設の安定的な運営に貢献することを目的としています。この目的を達成するため、効果的な安全対策を迅速に立案し、原子力事業者の現場への導入を促すことにより、原子力施設の安全性を更に高い水準に引き上げてまいりたいと考えております。
また、このような活動を一層強固な組織基盤のもとで進めるため、2026年4月にATENAは一般社団法人として新たなスタートを切りました。
昨今の流動化する世界情勢を踏まえると、資源が少ない日本にとって、エネルギーセキュリティの観点から原子力の重要性がますます高まっています。さらに、人口知能(AI)やデータセンターの拡大に伴って電力需要の増大が見込まれる中で、CO2を出さない地産地消型の大規模安定電源である原子力が、将来にわたって必ず必要なエネルギーであると確信しています。
原子力の持続的な活用のために、ATENAの強いリーダーシップのもと、原子力事業者、メーカー、関係団体等が一体となり、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、原子力の安全性、信頼性を高めるべく取り組みます。
これらの活動を通じて広く一般の方々からの信頼を獲得、維持しつつ、社会への貢献を果たしてまいります。私たちは、日本にとって重要な仕事をしているという高い意識と志で、全力で取り組んでいく所存です。

原子力エネルギー協議会 理事長
加藤 顕彦