技術レポート

ATENA 22-S01(Rev.0)多様な設備による安全性向上のための保安規定改定ガイドライン

2022年7月29日

ガイド文書

 ATENAは、ガイド文書「ATENA 22-S01(Rev.0)多様な設備による安全性向上のための保安規定改定ガイドライン」を発行しました。

 内容等について、ご意見等がある場合は、こちらからお願いいたします。

【概要】

 我が国の発電用原子炉施設では、安全な運転のため発電用原子炉施設保安規定(以下「保安規定」)を定めています。保安規定には、発電用原子炉施設の重要な機能に関して、運転状態に対応した運転上の制限(以下「LCO」という。)を設定し、LCOを逸脱していないことの確認の実施方法及び頻度、LCOを逸脱した場合に要求される措置並びに要求される措置の完了時間(以下これら総称として「LCO等」という。)を記載しています。

 また、福島第一原子力発電所事故後に改正された規制基準(以下「新規制基準」という。)により、従来の安全設備(設計基準事故対処設備。以下「DB設備」という。)に加えて、重大事故等対処設備(以下「SA設備」という。)、特定重大事故等対処施設(以下「特重施設」という。)の設置が規制上求められ、これらのSA設備及び特重施設に対してもLCO等を定めています。

 これまでは設備の設置の都度、その時点における設備の整備状況に応じて、必要なLCO等を設定してきましたが、全てのSA設備、特重施設が整備されたプラントの運用が開始されている現時点において、更なる原子力安全の向上を目指し、これら多様な設備を活用した運用を明確化する必要があります。

 本ガイドラインは、新規制基準に適合した発電所の運用実績、現状の設備体系(DB設備、SA設備、特重施設)における相互の補完関係等を踏まえた、LCO等の改善の考え方及び手順を取りまとめたものです。

 今後、原子力事業者が本ガイドラインを活用していく中で、ガイドラインへ反映すべき事項が確認された場合は、適宜改定する等、継続的な改善を実施していきます。

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