お知らせ

ATENAフォーラム2023の開催結果

2023年3月30日

イベント

 ATENAは、今回で5回目となる『ATENAフォーラム2023』を会場での参加とオンライン参加のハイブリッド方式で2023年2月16日(木)に開催しました。

 当日は、ATENA会員である原子力事業者、メーカ、原子力関係団体の方々に加え、原子力規制委員会や経済産業省などの関係行政機関、原子力立地自治体、報道機関各社、一般公募などの方々に、会場またはオンラインで約500名のご参加をいただきました。

 ATENAとして、広く皆さまにフォーラムの様子をご覧いただけるよう、本ウェブサイトに動画と発表資料を掲載いたしました。

■日時: 2023年2月16日(木) 16:00 ~ 17:45

■開催形式: 会場およびZOOM Webinar を利用したハイブリッド開催

■プログラム

(画像をクリックすると拡大します)

1.開会挨拶(魚住 弘人 ATENA理事長)

『ATENAフォーラム2023』の開会にあたり、魚住理事長より挨拶をいたしました。

(7分01秒)

2.来賓挨拶(山中 伸介 原子力規制委員会 委員長)

 山中委員長より、「原子力規制委員会、規制庁は東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓に基づき設置された組織であり、あのような事故を二度と起こさないという思いはATENAと同じである。」とのコメントがありました。また、「委員長を拝命した際に、情報発信と対話、現場重視、規制に関する人材の育成に注力していきたいとの考えを述べたが、これの内容はATENAへの期待に通じる部分がある。」として、『①バックフィットと安全性向上』、『②安全とセキュリティ』および『③人材育成』の3つの関心事項についてATENAへの期待が述べられました。

(11分25秒)

3.基調講演(マリア・コーズニック  米国NEI 会長)

 マリア・コーズニック会長より、世界のエネルギーセキュリティにおいて、大規模な導入が容易で、信頼性が高く、安価で、クリーンなエネルギー源として原子力を推進する明確な政策の動きがあるといった世界情勢や、NEIとATENAの国際的なパートナーシップはクリーンエネルギーへの移行を実現する上で非常に重要である、といった重要な示唆をいただきました。

(5分34秒)

4.パネルディスカッション

テーマ:
自主的安全性向上へのATENAの取り組み ~現在の到達点と課題~
モデレータ:
山口  彰  原子力安全研究協会 理事
パネリスト:
ジョージ・アポストラキス 電力中央研究所原子力リスク研究センター 所長
金城 慎司 原子力規制庁  原子力規制企画課長
水田 仁  関西電力株式会社 執行役常務
山本 章夫 名古屋大学 教授
富岡 義博 ATENA 理事

 山口彰氏による進行のもと、以下の2つの論点について、パネルディスカッションが行われました。

 ①原子力発電所の共通的な技術課題への対応
 ②規制当局との対話の積極的な実施

 パネリストの皆さまから、ATENAのあるべき姿、今後の方向性について、ATENAへの期待を含めて、以下のように多くの示唆や助言をいただきました。

(1時間12分5秒)

 『規制当局の方から都度出される期待事項とか、日常的な個別課題を取り上げていくためには、もう少し機動的な対応や臨機応変な対応もこれから必要ではないか』(水田仁氏)

 『米国の原子力規制委員会(NRC)では安全性向上のために積極的にリスク情報を活用している。日本では、安全性が向上したかどうかを定量的に評価する指標をまだ導入していないのは残念。PRAを検討してきたのであれば、もっと展開して使えばよい。』(ジョージ・アポストラキス氏)

 『リスク情報活用は非常に重要。通常の運転時に経験するようなフィールドと、低頻度高影響事象の二つに分けて考える方がいい。前者は、PRAモデルの活用が原子力規制検査における重要度決定プロセス(SDP)などで十分に活用されていないという問題があり、そこは改善点がある。』(山本章夫氏)

 『科学的技術的な所を追求するという姿勢を大事にするのが規制側としての第一の立場である。ATENAは、効率性から議論に入ってきて、噛み合わないところがある。』(金城慎司氏)

 『安全性と効率性とで必ずしも二律背反ではなく、効率と安全の同時達成は可能。PRAでは、事故のシーケンスから、どのような事態に進展するのか、非常に良い示唆を与えてくれる。そういうことも含めて、PRAを活用して、原子力の価値を高めつつ安全も確保していくといったことを目指していきたい。』(富岡義博氏)

  最後に、山口彰氏より、本日のパネルディスカッションにおける議論を振り返り、『JANSIなどを含めて、色々な組織がそれぞれの活動をしていく中で、ATENAは何をやるのか、改めてこれから議論していただきたいと思う。』との言葉をいただき、パネルディスカッションは締めくくられました。

5.閉会挨拶(酒井 修 ATENA理事)

『ATENAフォーラム2023』閉会にあたり、酒井理事より挨拶をいたしました。

(5分15秒)

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