お知らせ

ATENAフォーラム2022の開催結果

2022年5月16日

イベント

 ATENAは、今回で4回目となる『ATENAフォーラム2022』をオンラインで2022年2月17日(木)に開催しました。

 当日は、ATENA会員である原子力事業者(以下、『事業者』という。)、メーカ、原子力関係団体の方々に加え、原子力規制委員会や経済産業省などの関係行政機関、原子力立地自治体、報道機関各社、一般公募などの約500名の方々にご視聴いただきました。

 ATENAとして、広く皆さまにフォーラムの様子をご覧いただけるよう、本ウェブサイトに動画と発表資料を掲載いたしました。

■日時: 2022年2月17日(木) 16:00 ~ 17:45

■開催形式: ZOOM Webinar を利用したオンライン開催

■プログラム

1.開会挨拶(魚住 弘人 ATENA理事長)

『ATENAフォーラム2022』の開会にあたり、魚住理事長より挨拶をいたしました。

(8分03秒)

2.来賓挨拶(更田 豊志 原子力規制委員会 委員長)

 更田委員長より、『①大きな不確かさ』、『②リスク情報活用と共通要因故障』および『③新技術』の3つの関心事項について言及がありました。

 最後の締めくくりのメッセージとして、『規制機関と原子力産業界との信頼関係は、規制機関、原子力産業界、それぞれに対する社会の信頼があってはじめて構築できるものであり、地に落ちた社会からの信頼を少しでも回復するうえで、いずれの個人、組織にとっても原点と考えられるべきは福島第一原子力発電所事故であると思う。パネルディスカッションのテーマはたいへん重要なテーマであり、実りある議論を期待する』との言葉をいただきました。

(13分07秒)

3.基調講演(ウイリアム・D・マグウッド Ⅳ  OECD/NEA 事務局長)

 マグウッド事務局長より、『COP26を受けて、気候変動対策としてヨーロッパ諸国で原子力が活気のある話題となっている』といった世界情勢や、『規制当局は、原子力産業界にとっての障害の一部ではなく、解決策の一部でなければならない』といった規制当局の役割等について、重要な指摘をいただきました。

(10分10秒)

4.パネルディスカッション

テーマ:
規制機関と原子力産業界の信頼関係の構築に向けて
モデレータ:
近藤 寛子  マトリクスK 代表
パネリスト:
伊原 一郎  中部電力株式会社 代表取締役
遠藤 典子  慶應義塾大学 特任教授
大島 俊之  原子力規制庁 原子力規制企画課長
亀井 善太郎 PHP総研 主席研究員
ウイリアム・D・マグウッド Ⅳ  OECD/NEA 事務局長
山田 哲朗  読売新聞 論説委員
酒井  修    ATENA 理事

 近藤寛子氏による進行のもと、『規制機関と原子力産業界の信頼関係の構築に向けて』と題し、以下の2つの論点について、パネルディスカッションが行われました。

 ①『規制機関』と『原子力産業界』が、信頼関係を築く目的について
 ②信頼関係を築く目的を踏まえ、今後、どのようにすべきか

 パネリストの皆さまから、信頼関係を構築するための方策や、ATENAのこれからの活動への期待について、以下のように多くの示唆や助言をいただきました。

(1時間11分52秒)

 『原子力規制機関・原子力産業界でそれぞれに対する社会の信頼があって初めて構築できるもの。信頼回復の原点は1F事故であり、その教訓のみならず最新の知見をもとにATENA自らが自発的な活動を積極的に進めていただくということに非常に強く期待(大島俊之氏)』

 『一般公衆をきちんと事業者が確認し、対話をして一般公衆の懸念を聞くということが重要。また、規制当局も一般公衆との対話を行い、その心配事を聞くべき。それぞれが社会からの信頼を構築できれば、相互の信頼関係も構築しやすくなる(ウイリアム・D・マグウッド Ⅳ氏)』

 『ATENAがやるべきことを積み重ねることが必要で、ATENAが中心となって事業者の安全性向上の取り組みを牽引し、成果を出していってほしい(伊原一郎氏)』

 『大事なのは重大事故のリスクをできるだけ効率的・効果的に下げていくことであり、その目的達成のために、ATENAは、国民のリスクや規制の在り方についてのリテラシーを高めてもらうことが大切(山田哲朗氏)』

 『組織を背負っているからこその公開原則の難しさがある中、裃を脱いで意見を言いあえる場が必要であり、その場としてまさに公共財としてATENAがなり得るのではないか(亀井善太郎氏)』

 『国民経済に与えている負担の重さというものも考慮していくということが規制側に求められる。また事業者も規制側との対話を積極的に続けていくことによって審査期間を減らしていき、国民経済の負担を減らしていくという視点も必要(遠藤典子氏)』

 『ATENAが、技術論をしっかり戦わせることができる組織となるよう、求められていると認識した。ATENAの専門家の力を十分活用していくとともに、事業者、メーカーの専門家をコーディネートして、産業界としての総合力を発揮して技術的課題に対処していきたい(酒井修氏)』

  最後に、近藤寛子氏より、本日のパネルディスカッションにおける議論を振り返り、『何を実現していくかは、これからの当事者の方々の検討に期待する。来年のATENAフォーラム2023において今日の議論がどのように発展したのかを聞けることを楽しみにしている。』との言葉をいただき、パネルディスカッションは締めくくられました。

5.閉会挨拶(富岡 義博 ATENA理事)

最後に、『ATENAフォーラム2022』閉会にあたり、富岡理事より挨拶をいたしました。

(4分22秒)

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